SNS公式アカウント運用支援の業務内容とは?

InstagramやTwitterを中心としたSNS公式アカウントを運用する企業は増え続けています。

それに伴い広告代理店への運用支援も増えてきており、SNS公式アカウント運用に特化したマーケティング会社やサービスの一部としてサポートする広告代理店も増えてきています。

この記事では実際にSNS公式運用を広告代理店の立場から支援した経験を元に、転職希望者向けにどのような業務内容なのかを解説します。

SNS公式アカウント支援の業務の流れ

まずはSNS公式アカウント支援にどのような業務があり、どのような順序で進むのか説明します。


業務の流れ

  1. プランニング
  2. アカウント初期設定
  3. 投稿準備
  4. 投稿
  5. コメント対応やアクティブサポート
  6. 広告やキャンペーン
  7. 分析
  8. 改善


1.プランニング

プランニングが重要ということは誰もが分かっているかと思いますが、SNSアカウント運用では、とにかく始めよう!ということで、この部分が抜けて始まることが、多い状況です。

では何をどう計画すればよいのか、最低限重要なポイントを上げておきます。

  • 目的はブランド認知なのか既存ユーザーとの関係性強化なのか?
  • 目標と評価方法
  • 投稿内容の大まかな概要
  • 対応業務範囲
  • クライアント側の体制

目的にそった媒体選定など基本的な内容の説明は割愛しますが、ポイントとなるのは、目的と目標、それを評価する方法と大まかな投稿内容です。

これらはセットで考えるべきで、目的を達成するための投稿内容をつくり、目標値を達成するに十分な量を作成できるかということを現実可能なプランに落とし込む必要があるからです。

現状、投稿の元となる情報がゼロの状態で1から投稿内容をつくっていく必要があり、その作成にかなり時間と工数がかかる場合は目標を変える必要がでてきます。

もちろん、大量の費用をかけて短期間で高品質な投稿内容を作成することも不可能ではありませんが、直接的な利益に結び付かないこともあるSNSアカウント運用に大きな費用を出せる企業も多くはありません。

かけられる費用と現在可能なSNS投稿を考慮した上で、目的や目標を決めていく必要があります。

それらが明確になってきた後は、支援する側としてどこまで対応し、クライアント側が何をするのかの役割分担を事前に決めておくことが重要です。

後ほど説明しますが、ユーザーからのコメントやメッセージ対応まで支援側で実施するのかどうかにより、必要な工数は大きく変わってきます。

あとは、クライアント側の体制です。

投稿内容や方針の決定者がクライアントの担当チーム内にいてすぐに意思決定できるのかどうかなどが非常に重要です。

ここが都度、別の上司に確認する必要があるようだとスケジュールが思ったように進まず、目標が達成できなかったり、想定よりも多くの工数が発生したりします。

大まかな投稿内容や投稿頻度、その他の対応業務範囲などを元に、費用を算出し、クライアントと合意を取ります。

これらのポイントについて、事前にクライアント側に確認をして、それにそった提案をするようにしましょう。

2.アカウント初期設定

アカウントを解説し、関係者への権限付与やアイコン、アカウント説明文などの作成と設定を進めます。

それらの作業と同時並行で投稿内容の作成準備に入ります。

大まかな投稿内容についてはプランニングの際に考えますが、それらをより具体的にし、どういうスケジュールで”制作→クライアント確認→投稿”していくのかを決めていきます。

時には社内だけでなく、クライアントも交えた企画会議を行ったりします。

その際には、競合他社の事例や年間のイベント表などを用意しておくと話を進めやすいでしょう。

企画以外にも重要になるのがスケジュール管理です。

クライアント側の確認作業に想定より時間がかかったり、急遽作成した投稿内容が使えなくなるなどのイレギュラーも想定して、予備投稿を準備しておきなどの配慮が重要となります。

3.投稿準備

前の項目での作業内容に投稿の準備も含まれますが、ここでいう投稿準備は、実際に予約投稿を設定する等の作業となります。

事前に決定した日にちや時間に自動的に投稿されるよう、事前に予約投稿を設定しておきましょう。

土日に投稿が必要な場合もありますし、急な予定が入って対応できない可能性もあるので、基本的には予約投稿を使用します。

またもう1点重要なのは、事前の投稿内容チェックです。

誤字脱字が無いか、投稿設定に誤りは無いか等、可能であれば2人以上でダブルチェックをしてから投稿するようにしましょう。

誤った投稿は炎上を引き起こすリスクの1つでもあるため、ここはかなり重要な点となります。

4.投稿

予約投稿を主に使うので、ここは主には投稿直後の投稿内容やユーザーの反応の確認などになります。

5.コメント対応やアクティブサポート

SNSアカウント運用は投稿を日々重ねていく以外にも、ユーザーの投稿へのコメントや自社やサービスに関連した投稿への積極的な関わり等の方法があります。

これらはかなり工数とスキルが必要とされますが、ファン獲得には重要な施策となります。

事前に、どういった返信やこちらからの働きかけを行うのかをマニュアル化して、計画的に対応していきます。

6.広告やキャンペーン

主にフォロワー数を増やすことを目的として広告やキャンペーンを実施することもSNSアカウント運用の業務内容です。

特にFacebookでは広告によりフォロワーを増やしやすく、アカウント開設初期に一定数のフォロワーを獲得する目的などで活用されます。

キャンペーンをフォロワー数増加のために実施することはFacebookや直近でInstagramでも禁止されてしまいましたが、TwitterやLineなどでは可能です。

キャンペーンと同時にキャンペーン告知の広告を配信するなど、2つの施策を組み合わせるのも効果的です。

7.分析

施策をただやりっぱなしにせず、分析し改善点を見つけていくことが重要です。

支援する側に求められる最も重要な点にもなります。

レポートにまとめ、改善策をクライアント側に提案していきます。

より効果の高い投稿内容や投稿時間の改善などに役立てます。

また分析の際はソーシャルリスニングも行うようにしましょう。

ソーシャルリスニングとはSNS上で自社やサービスに関する投稿を集計し、その増減やユーザーの反応を元に、世の中の本音を探っていきます。

そこから次の投稿の良いネタが見つかることもよくあります。

8.改善

分析から得られた情報を元に改善施策を実施します。

改善のPDCAを繰り返していくことで、成果をより高めていくことができます。

投稿内容はどのような画像が良いのか、ハッシュタグはどれが良かったかなど、改善すべき点は多くあります。

逆に良い改善案が見つからない際は、投稿する前に仮説を立て、それに基づき投稿を行い、分析から良い改善策が見いだせるようにしましょう。

効率的に業務を進めるためのツール

SNSアカウント運用を効果的に進めるためのツールをご紹介します。

用途サービス名
キャンペーン管理Beluga
投稿予約・一括管理Social Insight
ソーシャルリスニング口コミ係長
効果測定効率化Sprinklr

これらのツールは一部無料や安価で利用できるものから、年間数百万円必要な高価なものまで非常に多くあります。

まずは手ごろに使えるものからスタートし、順番に使用ツールを変えていき、自社にあったツールを探していく方法がおススメです。

炎上対策

SNSアカウント運用は炎上するリスクがあります。

これを0%にすることは現状では難しく、炎上のリスクを承知した上で実施するしかないのが現状です。

実際に問題になるような炎上が発生するケースは稀ではありますが、クライアント側の支援をする側としては、炎上対策をどのようにするか、発生した際の対応はどうするか?といった内容を事前に説明する必要があります。

場合によっては炎上が起きにくい媒体を選定することもあります。

基本的には、炎上するリスクのある話題は避けた上で、誤投稿を無くすための確認体制の整備や万が一炎上が発生してしまった際にの、対応フローの策定などをおこないます。

まとめ

SNSアカウント運用はブランドの認知拡大から、既存顧客との関係性強化までマーケティング上の様々な課題解決に有効な手段として、取り入れる企業が増えています。

支援する広告代理店側は、投稿内容の作成や投稿だけでなく、分析・改善・アクティブサポート・広告・キャンペーン・進行管理など、対応業務の幅は広いため、事前にどの作業をどれくらいの頻度で実施するかを決めた上で、費用を算出することが重要となります。

今後もSNSアカウント運用の市場は広がっていく可能性が高く、まだまだ新しい分野のため、これからこの分野を目指す転職希望者へもお勧めの分野といえます。

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