WEB広告業界の営業職ってどんな仕事?転職希望者向けに経験者が徹底解説!

WEB広告業界における営業職の仕事は業態や規模により様々ですが、共通する部分や基本的な考え方を説明していきます。

私はWEB広告業界と他の業界でそれぞれ営業職を経験しているので、他の業界の営業職との違いについてもお伝えできればと思います。

WEB広告業界の営業職の仕事内容

企画書の作成~プレゼンテーション

WEB広告業界の営業職の醍醐味でもありますが、企画書の作成からプレゼンテーションは多くの人が営業職の仕事内容としてイメージする部分でしょう。

広告という形が無い、詳しくない人には良く分からないサービスを分かりやすく説明する必要があります。更にWEB広告ではかなり細かい複雑なことができるようになっているため、この作業はかなり難しく時間とスキルを要します。

大きな提案となれば100ページ超える企画書となることも普通にあります。大きな提案となると、1人ではなく、それぞれの専門職の人と分担して企画書を作っていきますが、各パートを合わせた後の仕上げの部分や企画書づくりの全体の取りまとめは営業が行います。

各社に提案を持ち寄らせ最も良い提案を採用するコンペなどでは、納期が短いことも多く、 連日夜遅くまでの作業となりがちです。広告業界が激務と言われることが多いのも、このことが大きな要因となっています。

この作業は関わる案件や人により量が異なります。既存中心で新たな提案機会が少ない場合はこの作業は少なくなります。逆に新規獲得に特化したチームやプランニングチーム等ではこの作業が多くなります。経験が浅い内はこの作業を任されることは少なく、上司などより経験値の高いメンバーがメインで作業を行うことが多いでしょう。

プレゼンテーションは、大きな案件であればクライアント5-10名程度に向けて、少なければ1-2名に向けて行うことが多いです。説明する側も、営業1人が全体を説明する場合と各パートを専門職に任せる場合があります。事前にプレゼンテーションの練習をする機会も営業職は多くなります。

社内メンバーへの情報共有・進捗管理

提案した内容が通った場合など、クライアントと合意した内容を社内の各メンバーへ正確に伝え、施策を実施していく作業になります。

個人的には、この作業がWEB広告業界において最も難しいと感じています。様々な要素が複雑に絡み合うことが多いですが、それら全てをクライアント・営業・作業者で共有することは至難の業です。作業の目的や締め切りなどの背景をしっかりと共有した上で、作業を進めて行く必要があります。営業はクライアントのビジネスをできるだけ深く理解することで、クライアントとの認識違いを避けることができますし、作業者の作業を理解することが作業者との認識違いを防ぐことに繋がります。

社内メンバーへ情報共有をした後は、予定通り業務が進んでいるかの確認も重要になります。スケジュールの作成やレポート制作の指示などが具体的な作業となりますが、作業者側の業務をできるだけ理解し、作業者に確認しつつ無理のない余裕をもったスケジュールを組むことが重要となります。

レポート報告

週1回や月1回のレポーティングが一般的です。案件規模が大きくなれば、頻度は多くなりがちです。各メンバーから上がってきたレポートをクライアントが理解できるよう、一部表現を変えるなどして提出します。

この作業の質でクライアントの満足度が大きく変わってきます。特にプロジェクトの成果が良くない場合は、現状は成果は良くないが、その要因は何で、どんな改善策ととっていて、今後どうなっていく想定かを、クライアントが理解できる簡単な言葉に置き換えて伝える必要があります。

請求業務

私含めあまりこの業務を得意としない人が多いと思われますが、請求業務は営業職にとって重要な作業となります。

請求先は多くの場合、クライアント1社ですが、原価にあたる請求してくる先が多岐にわたることが多く、請求作業を複雑にしています。また、個別の請求金額も、WEB広告の発達により成果に応じてかなり柔軟に対応できるようになったため、広告成果と請求金額の照合作業にも多くの時間を要します。

請求の実作業は経理職が担当するケースが多いですが、会社ごとの請求ルールに則り、請求の金額・請求先・時期を正確に管理する必要があります。月末、月初など多くの営業がこの作業で多くの時間を取っています。

トラブル対応

トラブルが発生した際にもクライアントへの説明や事態の鎮静化に向けて中心となり営業が対応していく必要があります。トラブル発生時は上司や作業担当者と連携し、その内容を迅速にクライアントに伝えていくことが基本的な対応となります。トラブルが収まった後も損失補填や社内への報告などが必要になることもあります。

業務が複雑という特性上、トラブルは発生するものなので、できるだけトラブルを炎上させないよう、普段からのクライアントとのコミュニケーションや、大きなリスクを発生させないようなリスクマネジメントがどれだけ取れるかが営業としての腕の見せ所となります。

新規獲得営業

新規獲得営業は、企業にも依りますが、業界全体として費やす時間はあまり多くありません。 その理由は1社1社と継続的に取り引きをする場合が多いことや、1社の提案に多くの時間を費やすため、あまり数を多く追っても効率が良くないからです。一部、ツールベンダー等はテレアポが多い場合もあります。

新規案件は紹介や問合せから発生することが多く、それだけに現在の仕事を丁寧に対応したり、パートナー会社との関係性が重要となります。

営業職のメリット

Web広告代理店の営業職のメリットとしては主に4つ上げられます。

  1. クライアントのビジネスへの理解度が高まる
  2. 給料が高い傾向にある
  3. マーケティング全体の幅広い業務関われる
  4. 求人数が多い

個別に説明していきます。

クライアントのビジネスへの理解度が高まる

クライアントから直接ビジネス課題を聴くことができ、それをマーケティングソリューションでどのように解決するかを考える中心的な役割を担うため、 クライアントのビジネスを最も理解しやすく、ビジネス課題の解決力を身に着けることができます。幅広い知識と思考力が求められる、市場価値の高い能力を養うことができます。 成果が上がった際には、クライアントとその成果の喜びを共有でき高いやりがいを感じることができます。

給料が高い傾向にある

会社の売上に最も直接的に関係してくるため、重要度も高く、しっかりと成果を出せば高い給料を得ることができます。 逆にその他の職種は売上数値での直接の評価がしずらく、自身の価値を会社に分かりやすく示すことが難しいとも言えます。 転職時に初回に提示される給料レンジも高い傾向にあります。

マーケティング全体の幅広い業務関われる

業務の特性上、全体を取りまとめる必要があり、各専門職のメンバーとの関わりから幅広い知識を得ることができます。

また会社規模によっては専門職が存在しない場合は、営業職がその業務の実務者となることもあります。

求人数が多い

他の職種に比べて求人の数か多く、未経験の人向けの求人も多くあります。

特に業界未経験の人で、内定がなかなか出ない場合は、営業職としてまずは経験を積むことをお勧めします。

営業職のデメリット

営業職としてのデメリットは主に2つあります。

  1. 長時間勤務になりやすい
  2. 営業以外の専門スキルは専門職には劣る

個別に説明していきます。

長時間勤務になりやすい

プロジェクトの全体に関わりつつも、営業固有の業務もあることから長時間勤務になりがちです。

様々なスキルを身に着けたいので、それでも構わないという人は問題ありませんが、労働時間を減らしたいという人はどれだけ回りと上手く連携して業務を割り振り自分で作業をする時間を減らすかを工夫する必要があります。

またクライアントと調整して不要なレポートを減らすなどの工夫でも労働時間を減らすことができます。

営業以外の専門スキルは専門職には劣る

広く知識やスキルを身に着けることができるというのは、反面どれか1つの分野を突き詰めにくいということも言えます。

各広告媒体などの知識は専門職のメンバーにはかないません。基本的には各専門職と連携しながら課題解決に当たる形になります。

自分自身で広告媒体の運用ができるようになりたいという理由で営業ではなく、広告媒体運用者を目指す人もいます。

企業規模による営業職の仕事の違い

ここまで説明してきた営業職の仕事ですが、企業によりその実業務は異なります。

大手であればある程、業務は細分化され、営業はより営業とのコミュニケーション業務やスケジュールなどのチーム管理に特化します。 クライアントのビジネスの仕組み、利益構造、課題、クライアントの性格、会社での立場などを理解することが重要になります。

例えば、大手総合広告代理店などでは、プランニングや企画書作成を専門で行う人、広告運用担当者をまとめる人などが存在します。

逆に規模が小さくなればなるほど、営業の役割は多くなる傾向にあります。社内にデザイナー等を抱えていない場合は、 制作物のディレクションやコピーライティングなども広告運用担当者と連携して行う場合もあります。

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