リサーチ業界の業務内容とは
リサーチ業界とはマーケティングの上で重要となるユーザーや市場分析を行います。
目的としては商品開発のための情報収集や海外展開の為の市場調査、広告を行う上でのターゲット分析、広告の効果測定の為のユーザー調査など多岐に渡ります。
ビジネスを行う上で、単なる勘やアイデアベースで進めるのではなく、しっかりとしたリサーチデータを元に進めるのとでは大きな違いがあります。
マーケティングに関わったことのある人の多くがリサーチこそマーケティングの本質と感じていますが、まだまだリサーチをしっかりと行えているマーケティング活動は少ないのが現状です。
今後、更に発展し多くのマーケティング活動に取り入れられるべきリサーチ業界について詳しく説明していきます。
主なリサーチ手法
リサーチの手法は多岐に渡ります。ここでは主なリサーチ手法をご紹介します。
インタビュー調査
実際に対象となる人を集め直接、質問をすることができる。1人1人に対して深く掘り下げる場合や多くの人数を集めたグループ形式で質問をしていく場合があります。
ブランドイメージ調査やクリエイティブ調査などに使われることが多いです。 調査目的に合う、特定の条件を満たした人をどれだけ集めることができるかが重要となります。
郵送調査
郵送でアンケートを送付し回収する方法で、低コストで大規模な調査が可能です。
メールアドレスが取得できていない等のインターネット調査では対応できない場合などに有効です。
ホームユーステスト
実際に商品やサービスを使ってもらい、感想をヒアリングできる手法。商品改善に有効な手法です。
インターネットサービスを実際に利用してもらい、感想だけでなく、マウスや視線の動きをデータとして収集することもできるため、サイトのユーザーインターフェース改善などにも利用されます。
訪問調査
一軒一軒の家庭を訪問し個別質問をする調査方法。エリア別の分析に効果を発揮します。
またインターネットではアプローチできない年配者へのアプローチも可能となります。 自宅でのインタビューとなるため、家具や消費財などに関するデータを正確に取得することができます。
インターネット調査
インターネット上でのインタビューする調査方法。安価でスピーディーに多くのデータを取得することが可能となります。
様々な属性別に調査でき、広告に接した人と接していない人での違いを把握する調査などが多く行われています。 個別インタビューだけでなく、ネット上でコミュニティーを作成したグループインタビューも可能です。
グローバル調査
国外の市場に関する調査を行います。日本企業の海外展開が加速している中で、進出する際に重要となる情報を得有れる手法として需要が増しています。
ユーザーの調査だけではなく、競合企業の分析など企業のマーケティング全般に必要な情報を調査分析します。
ニューロリサーチ
心拍数や唾液分泌量などを計測する機器を装着し、言語化しにくい項目について調査する手法。店頭でのユーザーの好感度や関心度の調査などに活用される。
主な職種
リサーチ業界の主な職種は営業職とリサーチ職に分けることができます。
営業職
営業職はクライアントとリサーチ職の間に立ち、リサーチの提案やリサーチ業務の進捗管理や報告業務を行います。
クライアントのビジネスを理解し、目的達成のための的確なリサーチを提案することが求められ、リサーチとクライアントビジネス双方の深い理解が求められます。
リサーチ職
リサーチ職は実際のリサーチ業務の設計や実行を行います。統計学などの高い専門性が求められ、調査票やインターネット上の調査画面の設計の他、上がってきた分析結果をまとめる細かい作業など行います。
WEB広告におけるリサーチの重要性
マーケティングはWEB広告が年々全広告に占める割合を増やしています。
マーケティングの中心がWEBに移動したことで、ネットリサーチのニーズも増しており、テクノロジーの進化によりこれまで不可能だったことも次々に可能になってきています。
低価格でスピーディーな調査が可能なネットリサーチでは調査対象を様々な属性に分けた調査が可能になっていますが、その属性はかなり詳細に分類できるようになってきています。例えばクレジットカードの利用履歴や日常のWEB検索履歴などを元に年収や趣味などで絞り込んだユーザーへのネット調査も可能になっています。
ネット広告では正確な効果計測が可能なため、どのターゲティングが効果的だったかの効果検証がしやすいことが特徴です。ただ、テレビCMやyoutube上での動画広告などの認知度やブランド好感度を上げるための広告効果は、認知の量や質の変化を計測する必要があるため、通常のWEB広告では計測ができず、リサーチ会社を使い把握する必要があります。
日本のWEB広告は商品の購入促進などのダイレクトマーケティングが主流ですが、今後はブランディング広告も増えることが予想されており、その際の広告効果測定に必須となるリサーチ業務の重要性も増してくると思われます。
その際にはリサーチ業務だけでなく、WEB広告にも精通していることが求められるため、WEB広告業界経験者は採用市場で高く評価される傾向にあります。
リサーチ業界の従業員規模別企業ランキング
No | 企業名 | 従業員数 |
---|---|---|
1 | マクロミル | 2281人 |
2 | クロスマーケティング | 1382人 |
3 | インテージ | 852人 |
4 | ビデオリサーチ | 414人 |
5 | サーベイリサーチセンター | 231人 |
6 | ジャパン・カンター・リサーチ | 230人 |
7 | イプソス | 221人 |
8 | 日経リサーチ | 204人 |
9 | 電通マクロミルインサイト | 185人 |
10 | H.M.マーケティングリサーチ | 105人 |
11 | 日本リサーチセンター | 96人 |
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