アマゾンの提供するFBA(Fullfillment By Amazon)は出荷作業を任せられる非常に便利な機能ですが、Amazon以外の自社ECストアなどからの注文でも活用できることをご存じでしょうか?
自社ECストアなどでの注文をFBAで発送する仕組みをFBAマルチチャネルと言います。
この記事では自社ECサイトでのFBAマルチチャネルの使い方やメリット・デメリットを解説していきます。
FBAマルチチャネルのメリット
自社ECサイトでのFBAマルチチャネルの活用には以下の様な多くのメリットがあります。
- 送料や保管料を安く抑えることができる
- 少量や大量の注文など双方に対応できる
- お急ぎ便など配送が早い
- 代引き対応など豊富な支払い方法が可能
- 無地の段ボールを使用可
個別に詳しく説明していきます。
送料や保管料を安く抑えることができる
FBAマルチチャネルを使うと、Amazonの大量に商品をさばく物流インフラを活用することができ、自社単独で商品を発送するよりも、発送に関するコストを安く抑えることができます。
FBAマルチチャネルの費用
費用には、送料の他に、在庫の保管料、発送代行費用も含まれます。
自社で対応する工数を削減できるだけでもメリットは大きいですが、更に自社で送るよりも送料を安く抑えることができます。
FBA以外の発送代行業者を活用する方法もありますが、FBAマルチチャネルは安価な部類に入ります。
少量や大量の注文など双方に対応できる
最低発注個数や追加の基本料金などは不要です。
Amazonの大口セラーアカウント(月額4,900円)は必要になります。
月1点の発送からも可能ですし、大量に注文が入っても、発送が遅れることなく対応してくれます。
お急ぎ便など配送が早い
Amazonで購入した時と同様のスピーディな配送システムを利用できます。
24時間365日対応で、お急ぎ便や日時指定配送が可能となり、注文の翌日に荷物を届けることも可能となります。
代引き対応など豊富な支払い方法が可能
通常のクレジット決済などに加え、代引き決済も利用できるため、ユーザーの決済方法の選択肢が広がります。
支払い方法の選択肢を増やすことは購入率の向上においても重要な点となります。
無地の段ボールを使用可
FBAマルチチャネルを使うと、Amazonのロゴの入ったダンボールで送られてしまうのでは?と心配になりますが、無地の段ボールを選択することが可能です。
使用には事前に申請が必要なため前もって準備しておきましょう。
FBAマルチチャネルのデメリット
FBAマルチチャネルのデメリットには以下の点があります。
- 小型商品だと割高になる場合も
- 大型商品の場合に無地段ボールが使用不可
- FBAと比較して料金が高い
- 海外発送は対応不可
個別に詳しく説明していきます。
小型商品だと割高になる場合も
小型の商品の場合、送料が他と比べて高くなる場合があります。
そのため小型商品中心の商品ラインナップの場合は他の方法と比較した上で決定した方が良いでしょう。
大型商品の場合に無地段ボールが使用不可
大型商品(92cm×40cm×35cm)の箱に収まらないサイズの商品はAmazon.co.jpのロゴ印刷のあるダンボールでの出荷となり、無地の段ボールは使用不可となります。
FBAと比較して料金が高い
FBAは本来、アマゾンでの購入を想定して作られているのでアマゾン外での注文の場合は少し費用が上がります。
ただ当然ですが、アマゾンで売れた際の販売手数料はかかりませんし、他の発送方法と比較しても安いので、活用するメリットは大いにあります。
海外発送は対応不可
海外への発送には対応していないため、海外発送も対応したい場合には他の発送代行業者などを選んだ方が良いでしょう。
アメリカのAmazon.comのFBAマルチチャネルを活用すれば、アメリカ他、他の国への発送にも活用できますが、そのためにはアメリカのFBAの倉庫に商品を入庫する等の手続きが必要になります。
FBAマルチチャネルの設定方法
FBAマルチチャネルはAmazon出品アカウントをもっていれば誰でも利用できます。
注文が入った段階で、Amazon出品アカウントから注文情報を入力して発送依頼を送ります。
その際に、段ボールの無地の指定や納品書にAmazonの代わりに自社名を入れる等の対応を任意で行います。
個別に発送情報を入力する手間はかかりますが、その他は特別な作業は必要ありません。
この手入力の作業を省き、注文が入ったら自動的にFBAマルチチャネルで発送する方法もあるので、次で紹介します。
出荷全自動化の方法
自社ECサイトで注文が入ったら自動的にFBAマルチチャネルで発送される仕組みはSHIPPINNOというアプリをつかえば可能になります。
利用料金は基本料月額9,800円から、1出荷に付き最大30円(個数が増えれば費用は下がります)、登録商品点数に応じて5,000円/月額からの費用がかかります。
無料トライアル期間もあります。
導入にはShopifyであれば、アプリストアからアプリをダウンロードするだけで連携が可能なのでおススメです。