Web広告業界内での2回目の転職活動の体験談

約3年前(2015年頃)に業界未経験からweb広告業界に転職し2回目の転職活動を開始した。

理由としては1つの広告手法を3年学び完璧ではないまでもしっかりと身に着けたと感じたと同時に、1つの広告手法での限界も感じスキルの幅を増やすためにも別の広告手法も学びたいと考えたからだった。

当然、社内での部署移動も調整はしたが後数年は時間が必要そうだったため、自ら動き出した。

転職活動を始める際には年齢も既に30歳中盤に差し掛かっていたことから、web広告業界の経験者ではあるモノのこれまで扱ったことのない別の職種への転職は可能なのか、また可能だとしても給料を下げずに転職できるのかという不安があった。

結果から言うとそれはただの心配に終わり、業界未経験だった時の1回目の転職活動よりもかなりスムーズに進み2か月程度で希望の職種に就くことができ、年収もアップすることができた。

転職を目指したキッカケ

転職を決意した時を詳しく話すと、1番は特定の広告手法でできることの限界を感じたからだった。検索連動型広告やSNS、SEOやアフィリエイトなど多くの広告手法があるが、それぞれ強いマーケットや刈取り・認知など得意な分野とそうでない分野がある。

結果、広告主のニーズに1つの手法だけで全て応えるのには限界がでてくる。複数の広告手法を組み合わせて広告主の課題を解決することが当然のように求められている。

また1つの広告手法のプロフェッショナルとしてのキャリアも考えたが、結果としては別の広告手法を学ぶ道を選んだ。これに関しては人に依ると思う。人材の流動性が高い業界でスペシャリストでありその会社のルールにも詳しい人物は非常に重宝される。もしくは同じ分野の他の企業へ転職することで年収アップもそれなりに可能だったと思われる。

1年目で全体を理解し、2年目で案件個別の課題に取り組み、3年目で前年度の結果を踏まえてより深い改善に取り組み、ある程度やり切ったなと感じたタイミングで新たな広告手法を学ぶべく転職活動を開始した。

転職エージェントへの登録

初めての転職時に、転職エージェントの持つ非公開案件の質の高さと量の多さ、エージェントから貰える業界や企業、面接突破アドバイスの重要性を痛感していたので、さっそく転職の相談に行くことにした。

前回、相談して対応が良いと感じたWEB・広告・マスコミ業界に強いマスメディアンにまずは相談に行った。

ある程度、自分自身の中でやりたい方向性は決まっていたが、念のため少し視野を広めて転職活動を進めて行きたいと伝え、幾つか案件を紹介してもらった。

次に前回は知らなかった同じく広告業界に特化した転職エージェントのシンアドにも登録し相談に行った。

今回はWEB広告業界内での転職しか考えていなかったので、業界特化型2社を中心に転職活動を進めることにした。

苦戦するかと思われた転職活動だったが、書類選考の通過率は高くほぼ落ちることは無かった。

中堅中小のWEB会社では選考はどんどん進んでいき、大手広告代理店のグループ企業(電通〇〇など)では年収面で折り合いがつかないという状況が続いた。つまり即戦力を求める大手では扱う媒体の知識がない人材は低い年収しか提示できない。反面、中小企業では人で不足もあり年収ダウン無しでも何社かの内定は得られそうな状況だった。

年収を下げるつもりはなく、ある程度、規模の大きな案件を扱いたかったこともあり、念のため保険に中小企業の内定も取りつつ、総合広告代理店のグループ企業ではない準大手のweb広告代理店にターゲットを絞り転職活動のラストスパートをかけることにした。

案件の紹介ペースを増やしたかったので、面談無しの電話相談のみでパーソルキャリア(旧DODA)にも連絡をし、ある程度は転職活動が進んでいることを伝えると、スピード感をもって多くの追加案件を紹介してくれた。

紹介してもらった案件の中から条件に合う求人に応募し、書類選考を通過したモノから順に面接を入れていった。

前回の経験から内定を取ってから1~2週間以内に回答する必要があることが分かっていたため、週1日は有給を取り5~6社の面接を入れ、その他の日は朝か仕事後に面接を入れて2週間で15社程度の面接を受けた。

週1日の休みと多少業務時間を削っていたため、普段より急いで仕事をこなす必要はあったが、社内では特に転職するのでは?と疑われることはなかった。

開始から約2か月の段階で内定を大手から2社、中堅企業から1社という状況になった。

年収アップの交渉

大手からの2社の内、1社が仕事内容や給料面でも希望に最も合致していた。

内定が一番初めに出たのは中堅企業の1社からで入社承諾の回答期限ははじめ1週間と言われたが、他に気になる企業があると伝え2週間まで伸ばして貰っていた。その間に志望度の高い大手2社の最終面接を受けていたが、内定済みの企業から回答を迫られていることを転職エージェント経由で伝えることで、面接ステップが1回少なくなる等の特別対応を得ることができた。

改めて内定を持った状態で転職活動を進めることの重要性を感じた。

年収に関しては転職エージェントに他社からの提示額として現在の年収を最大限に見積もった額+20万円程度を伝えていた。第一志望の企業から同額の年収提示を受けることができた為、その企業に入社を決めて転職活動を終了させた。

約2ヵ月強で希望の条件で転職を成功させることができたのも、1回目の転職の経験と業界経験者という強みが生きた結果だった。

退職手続き

1回目の転職時もそうだったが、退職を伝える作業は精神的に大変だと感じる。

正直に考えを伝えたところ、上司には理解してもらい退職手続きと業務の引継ぎ作業が開始できた。ただ、転職をすんなり受け入れてもらった分、有給消化はあまりできず、始業の前日まで働く結果となった。

お金の心配がなければ次の仕事との間に1か月程度の休暇を取れるように調整したかったが、転職先も早く入社して欲しいという状況もあるので、単に1か月休みたいというのは伝えにくく今回は諦めざるを得なかった。

次回があれば、予め1~2か月余裕を見た入社希望時期を伝え、少なくとも1か月程度の休暇を取れるように調整しようと思った。