リスティング広告において重要な運用方法の一つにRLSA(Remarketing Lists for Search Ads)があります。
RLSAとはリマーケティングリストを活用した検索連動型広告で、訪問回数を軸に入札方法を変更する方法です。
この記事ではGoogle広告を例にRLSAの設定方法から具体的な活用方法までを紹介します。
RLSAの設定方法
RLSAは検索広告の各キャンペーンや広告グループ単位で設定が可能です。
Google広告の設定画面でオーディエンスを選択し、該当のキャンペーンもしくは広告グループを選択します。
次にターゲティングもしくはモニタリングを選択し、紐づけるリマーケティングリストを選択します。
ターゲティングであれば、設定したリマーケティングリストのユーザーのみに広告が配信されす。
モニタリングであればリマーケティングリストのユーザーとその他のユーザーでの入札に強弱を付けたり、結果をそれぞれ別で確認することが可能です。設定したキャンペーンもしくは広告グループのオーディエンス画面で入札単価調整費の項目を変更することで、リマーケティングリストのユーザーへの入札単価を調整することができます。
RLSAの活用方法
RLSAを活用した具体的な配信方法をご紹介します。
訪問済みユーザーへの配信を強化する
最もよく使用されるのが訪問済みユーザーへの配信強化です。
一度、サイトへ訪問したことのあるユーザーは検討段階にある場合が多く、購入などのCVへ至る確率が上がる傾向にあります。
方法としては、モニタリングを選択した上で、特定の期間のリマーケティングリストを設定し、入札単価調整比率を上げます。
拡張CPCなどの手動設定においては可能ですが、目標コンバージョン単価制などの自動入札を用いている際には設定はできません。
訪問済みユーザー向けの広告やLPを変更する
サイト訪問済みユーザーへの広告やLPを通常の内容とは別に設定する方法です。
2回目以降の訪問ということで、割引ページやLPではなく商品詳細ページに直接遷移させるなどの方法があります。
この場合は、通常の広告グループとは別でRLSA用の広告グループを作成しオーディエンスをターゲティングで設定し、その広告グループ用の広告及び遷移先URLを別に設定します。
重複を避けるため、元の広告グループから該当のリマーケティングリストを除外することも忘れずにおこないましょう。
動画広告視聴済みのユーザーへの検索広告を変更する
YouTube広告で動画広告を配信し、動画視聴完了したユーザーに向けて検索広告の配信を強化したり、別の広告を配信することが可能です。
動画視聴完了後のユーザーはサービスへの理解が高まっていると考えることができるため、動画プロモーションにおいては重要な考え方となります。
動画視聴によるユーザーの態度変容の違いを測るのにも活用が可能です。
検索広告のモニタリング設定で、動画視聴完了リストと、訪問済みユーザーリストを設定し、入札調整等は付けずに配信結果を比較することで、動画視聴済みユーザー、訪問済みユーザー、その他のユーザーでそれぞれコンバージョンレートを比較することができます。
RLSA設定時の注意点
ここまで説明してきたようにメリットの多いRLSAですが、幾つか設定において注意すべき点があります。
リストボリュームが1000以上必要
広告配信に活用するためにはリストのボリュームが最低1000は必要です。
リマーケティングリストの訪問を30日以内や60日以内など細かく絞って運用調整をしたい時などは、各期間で区切った際にリストボリュームが1000を超えるかを確認し、超えないようであれば細かく分割するのはあきらめましょう。
モニタリングとターゲティングを間違えないようにする
よく起こる失敗として、モニタリング設定にしたつもりがターゲティング設定になっていて、配信ボリュームが減少してしまうことがあります。
ターゲティング設定にしてしまうと、設定したリストのユーザーにしか広告が配信されなくなってしまうので、ターゲティング設定時には本当にそれで良いのか、リスト外の人への配信はどうするのかを良く検討してから設定するようにしましょう。