「ITP2.0」や「クロスドメイントラッキング」への対応などインターネット広告代理店の日々の業務内容を紹介!

インターネット広告代理店の業務内容は他の業界の人にはイメージが難しく、間違った印象を持つ人も多いのではないでしょうか。

当然、インターネット広告を出稿するためにバナーを作成したり、その広告をGoogleやYahooの広告配信プラットフォームにセッティングし配信量の調整を行ったりしていますが、その他にも様々な業務があります。

そこで、今回はWEB広告業界で直近で多くの代理店が対応を迫られているITP2.0への対応や、それに付随するクロスドメイントラッキング対応について説明していきます。

外からではわかりにくいネット広告代理店の仕事内容を少しでも理解してもらえればと思います。

ITP2.0対応とは??

ITP2.0への対応は、広告の成果を正確に計測するための環境を整備する仕事になります。

ネット広告のメリットの1つに成果を正確に計測できる点があります。ただ、直近のApple社のios12のアップデートにより、iPhoneのデフォルトブラウザ(検索エンジン)であるsafariで広告成果が計測できなくなり、その問題を解決するため特別な対応が必要になりました。

これまではITP1.0といって、広告に接触して1日以内の広告成果なら計測することができましたが、ITP2.0では広告成果を計測するためのCookieが即時破棄されてしまい全く計測ができなくなってしまうという大変な状況になりました。

実際はSafari以外にもGoogleChromeやIE、FireFoxなど様々なブラウザが存在しますし、Safariを使用していても最新版にアップデートされていなければITP2.0は適応されないため、大半の広告成果は計測できる状態にありますが、iPhoneユーザーが多い日本においては無視できない状況にあります。

その対応方法は広告媒体ごとに異なり、Google広告やFacebook広告と個別に媒体が示すガイドラインに応じてサイトに設定しているタグ(HPを構成するプログラムの一部)の変更などが必要になりました。

対策自体は資料を読み込めば誰にでも理解できるのですが、大変なのは多くの場合で広告主サイドのHPに修正を加えないとならないため、管理する担当者に代わりに作業を行ってもらう為に分かりやすく指示を出し、正しく設定されているかを確認する等の作業が発生します。

GoogleTagManagerなどのタグを一括管理(タグマネージャー)できる体制を整えており、それを自由に操作できる環境にあれば一気に作業は簡単になります。まだ導入していない場合は、この機会にタグマネージャーを導入してみても良いかもしれません。

先ほど出てきた広告を計測するために使われるCookie(クッキー)には2種類存在します。 それが1st Party Cookie(ファーストパーティクッキー)と3rd Party Cookie(サードパーティクッキー)です。

ITP問題においては、サードパーティークッキーが即時破棄されてしまい成果が計測できなくなってしまうようになりました。

ファーストパーティクッキーとサードパーティクッキーの違いはどのドメインから発行されたかにより決まります。因みに現在ユーザーがアクセスしているドメインから発行されたっクッキーがファーストパーティークッキーで、それ以外のドメインから発行されたクッキーがサードパーティクッキーとなります。

多くの広告媒体はユーザーが特定のドメインにアクセスした際に、自社ドメインからクッキー(サードパーティークッキー)を発行してユーザーのブラウザにセットし、それを元に広告配信をや成果計測を行っています。

プライバシーの観点や人によっては追いかけられるような広告を不快に思う人もいるため、Apple社は今回ITP2.0をリリースしました。

広告計測用のユーザーがアクセスしているドメイン以外から発行されるサードパーティークッキーが即時破棄されてしまうので、第三者による情報取得やそれを活用した広告配信及び成果計測ができなくなるというわけです。

各媒体社の発表した対策では広告用で使用するクッキーにサードパーティークッキーではなく、ファーストパーティークッキーを活用する等の様々な対策が取られています。

クロスドメイン対策とは??

クロスドメインとは1つのWEBプロモーションで2つのドメインを行き来する状況を指します。例えば、商品紹介ページは自社サイトを利用しますが、申込カートは外部サービスを利用しておりドメインが異なる等のケースです。

この場合、特別な対応が必要となるケースは2つあります。

1つはGoogleAnalyticsを代表とするアクセル解析ツール上で正確に計測するためにクロスドメイン対策が必要になります。2つ目は先に説明したITP2.0に対応する際に、クロスドメインの対策も同時に取る必要があります。

では一つずつ詳しく説明していきます。

アクセス解析ツールでクロスドメイン対策が必要になるのは、ドメインが変わった場合、何も対策をしないと1つのプロモーションの流れの中のユーザーの動きを計測したいのに、外部のサイトに移動してしまったと解析ツールに認識されてしまいます。

そこでクロスドメインの対策を解析ツール上で行い、2つのドメインを登録し複数のドメイン間を行き来しても、継続的に計測を続けるように設定する必要があります。

2つ目のITP2.0への対応ですが、ITP2.0の対策として全ページに計測タグを設置して対応するタイプの場合にはクロスドメイン対策が必要になります。全てのページに計測タグを設定し3rd Party Cookieでなく1st Party Cookieを使って計測を行っていきますが、ドメインが変わってしまっては1st Party Cookieを使っても広告と申込成果を紐づけることはできません。Cookieは発行したドメインでしか利用できないことが基本ルールとなっているため、ドメインが変わってしまっては使うことができません。

クロスドメイン対策をすることでクッキーが変わってしまっても、それぞれのクッキーの成果を紐づけることで、広告の成果を計測することが可能になります。

クロスドメイン対策の方法は計測ツールや広告媒体によって異なります。

これらの知識は非エンジニアにとっては理解が難しく、正確に理解しようと思うとほ殆どの人ができていない状況です。なのでエンジニア出身でこの辺りの知識に詳しい人はその知識を大いに活かすことができます。またJavaScriptなどのプログラミングが理解できれば、通常では難しいターゲティングや計測が可能になり高度な広告運用をすることもできます。

非エンジニアの人でも、ある程度はここで説明したことを理解し対応していくことが今後より重要になってきます。細部を正確には理解できなくても、大まかな全体像を理解し、対応マニュアルを読めば対応できる能力を身に付けることが重要になります。

このようにWEB広告代理店では日々の広告運用やレポーティング、改善・新規提案以外にもそれに付随する様々な業務を行っています。

Web広告業界の転職におススメの転職エージェントをご紹介!

マスメディアン

WEBマーケティング業界を目指すならまずは登録すべき広告・WEB・マスコミ業界に特化した専門の転職エージェント

対応エリア強み
全国対応(東京・大阪・名古屋・福岡・金沢・オンライン)広告業界特化

広告業界に特化した転職エージェント。WEB広告の案件も豊富に抱えており、業界に詳しい転職エージェントが一から丁寧に教えてくれ、業界未経験者にとっては非常に強い味方となる。一概にWEB広告と言っても仕事内容は会社によって大きく異なり、転職したが思っていたことと違っていたという失敗に陥らないためにもより詳しい転職エージェントに相談する必要がある。

最近では、インハウス求人(一般企業の宣伝、広報、マーケティング、デジタル・Web、クリエイティブ部門の求人)も増加している。

エリアも東京・名古屋・大阪・福岡・金沢と全国の主要都市に対応している。面談に行くと専門情報誌の「宣伝会議」が1冊貰える特典も。

マスメディアンの無料転職相談の予約をする

マスメディアンの特徴を知る